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絵本『三びきのこぶた』



誰でも一度は聞いたことのある、メジャーな物語だからこそ


多くの出版社から出ている絵本のひとつです。



我が家にあるのは、こちらの本。

絵本『三びきのこぶた』_b0328699_11270952.jpg
一刷目が1967年に発行された、福音館書店の超ロングセラーな絵本です。


この絵本での三匹のこぶたは


貧しい暮らしゆえ育てきれなくなったお母さんから


自立を促されてそれぞれの家を作ります。

絵本『三びきのこぶた』_b0328699_11332141.jpg
母親は、挿絵には出てきません。


ストーリーにさほど影響がなく、読者が想像できる範囲のことは


挿絵に頼らなくてもいいということ。


訳者である瀬田貞二さんの、簡潔明瞭な文章の力も大きいのだと思います。




スーパーの本売り場で見かけるようなアニメ絵本(小さめの)には、


可愛らしいぶたのお母さんがエプロンをつけて、笑顔で「いってらっしゃい」なんてしている場面も。


こぶた達にとっては笑顔もへったくれもない、


先行き不安な状況であるのですが…(笑)




アニメ絵本やキャラクター絵本と違うのは、こどもに媚びていないリアリティーある挿絵と内容だということ。


こぶたも、狼も、実際の動物姿そのままです。オーバーオールなんて身に着けていません(笑)



あ、私はディズニー映画は大好きです。


映像と音楽のコラボは、本当に素晴らしくて…


ディズニーだけは、物語をアレンジしても許される気がします♫(←自分本位)




さて、3匹のこぶた達はそれぞれ


わらと木とレンガの家を作ります。


各々の家つくりのために、物売りのおじさんに材料を調達する場面も書かれています。(自立ですから)



そして狼が襲うシーンでは


「こぶた こぶた おれをいれとくれ」

「だめ、だめ、だめ。めっそうもない」

「そいじゃ、ひとつ、ふうふうの ふうで、

このいえ ふきとばしちまうぞ」


3匹それぞれの場面でこのフレーズが繰り返されます。



繰り返しの言葉って


小さな子には受け入れられやすく


ゴロの良い響きは


子ども達も大好きですね。

絵本『三びきのこぶた』_b0328699_11373695.jpg
食べらてしまった1番目2番目のこぶた。 狼のお腹の膨らみが生々しい…(>_<)



賢い3番目のこぶたは、レンガの家を壊されずに済みますが


この後も3度おおかみに襲われる危機に見舞われます。



そのたびに知恵を絞って



難を逃れるのです。


絵本『三びきのこぶた』_b0328699_11411363.jpg


そしてついに、強行突破に出たおおかみは

煙突からこぶたの家へ侵入しますが



こぶたが用意した煮えたぎる大鍋の中に落っこちてしまうのです。

絵本『三びきのこぶた』_b0328699_11462858.jpg

「そこで こぶたは、すぐさまさっと、ふたをかぶせ、

おおかみをことことにて

ばんごはんにたべてしまいました。」


とあります。




煮て…


た、


食べちゃったよ… ( ̄Д ̄lll)



これ、ホラー物語??



幼児絵本なのにドキッとしますよね。



でも、これも絵本の大事な部分なんだそうです。



恐ろしい狼は、"もう二度と復活しない"という結末にすることで


読者に安心感を与えてくれます。


今までハラハラドキドキの連続でしたから…ね(^_^;)





「たべてしまいました」とあっさりした表現もいいものです。


大人からすると、『怖い』『残酷』ととらえがちですが


恐ろしいシーンの具体的な描写なんて、どこにも書いてはいないのです。



私はむしろ、名探偵コ○ンというアニメのほうが

怖くて小さな子どもには見せたくないです…。(←あくまでも私の思いです)



終わりは

「それからさき こぶたは ずっとしあわせにくらしました。」

と結ばれています。 ハッピーエンドですね♫



アニメ絵本の場合はたしか…

先に襲われた二匹のこぶたが賢いこぶたに助けを求め

3匹で闘いながら、最後には

お尻をやけどした狼が山へ逃げていったり

中には狼を許してあげて、仲良くなっちゃうお話もあったと思います。


これもまた、ハッピーエンドですね。


改心すれば相手を許してあげる"優しい心"が詰まっていて、

日本人好みの展開でもあります。


でも、懲りもせず悪さばかりする狼には

極刑もいたしかたない。


人間社会も、そうして秩序を保っている部分がありますよね。



絵本の世界だからこそ、



この潔さが大事なのではないかと思っています。






さて、絵本には裏表紙までストーリーがあるんです。


優れた絵本は、ここまでも物語として配慮されているそうです。



この絵本の裏表紙、よく見てみてください。

絵本『三びきのこぶた』_b0328699_11493763.jpg
あの日狼に勝った子豚が


豚の世界で英雄になったのか、


はたまた、あの子豚の子孫たちなのか…


こぶた達に見守られている肖像画?の豚さんが食べているのは


もしかして…( ;゚Д゚)




大人はついつい、余計な想像をしてしまいます…。



何度も読んだ我が家の子ども達(上の子は8歳)は、


未だ何もふれてきません。



感じることは人それぞれ。





奥深くて楽しいです、絵本って。




* * * * * * * * *

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by inonoie | 2014-09-27 12:06 | 絵本


おいしいものと 子どものことと わたしのすきなもの。


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